マンションやアパートなどの集合住宅も、戸建てと同様に外壁の定期メンテナンスが必要です。外壁が劣化すると汚れが目立ち、見た目が悪くなり、入居希望者にも敬遠されがちです。また、塗膜が劣化したまま放置すると雨漏りや構造部分の腐食を招き、建物の寿命を縮める可能性もあります。この記事では、外壁塗装の重要性を理解し、賃貸経営の参考にしていただければ幸いです。

1.外壁塗装の目的

　外壁塗装の目的は、外観の美化と劣化防止です。住宅は新築から約10年で色褪せが生じますが、塗装により新築のような美観を取り戻せます。また、塗膜による防水効果で建物を保護し、外気の影響を防ぐことができます。劣化が進む前に塗装を行えば、ひび割れや剥がれといった大規模な補修を避けられ、費用も抑えられます。

2.外壁の耐用年数と塗装を怠るリスク

　建物の部位によって塗り替えが必要な時期は異なります。定期的な点検と耐用年数の確認が重要です。

■　屋根：「木造」20年程度、「鉄骨鉄筋コンクリート造」の陸屋根で15〜20年が目安

■　外壁：吹き付け仕上げのものは10〜20年での塗り直しが推奨

■　鉄部：5〜10年での塗り替えが目安

　塗装を怠ると、建物の構造にさまざまな問題が生じます。

■　木造：雨水侵入や木材の腐食

■　軽量鉄骨・鉄骨：錆びや隙間の発生、強度低下

■　鉄筋コンクリート造：鉄筋の錆び、コンクリートの亀裂や剥離、強度低下

3.外壁塗装で入居率アップ

　塗装時にデザインを工夫すると、物件の印象が一新されます。単なる色の塗り替えだけでなく、ニーズに合ったデザインを取り入れることで入居率アップにつなげられます。

4.外壁塗装まとめ

　外壁塗装を適切な時期に適切な方法で行うことで、建物の美観向上はもちろん、節税対策や入居率向上といったメリットが期待できます。まずは物件の診断を行い、最適なメンテナンス計画を立てることをおすすめします。